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セーリングのルールについて

更新日:1月27日

各ルールのまとめページ↓

https://www.perssonmarinejapan.com/rules


ルールブックを読まなきゃいけないとは言われつつ、読んだことがないという人も多いのではないでしょうか。

セーリングのルールについてできるだけ簡単に説明していきます。




目次

  1. RRS・ERS(セーリング競技規則・セーリング装備規則)

  2. クラスルール

  3. ルールはどこに載っているの?

  4. まとめ




1. RRS・ERS (セーリング競技規則・セーリング装備規則)

まずセーリングのルールには2つ大きなルールがあります。


1. RRS (Racing Rules of Sailing) =レースの規則

RRSはセールボート等によるレースに関するルールで、例えば

  • 10条(ポート艇はスターボ艇を避けなければならない)

  • 42条(推進法、パンピングやロッキング)

など日頃の練習でもよく意識するものだと思います。JSAFが発行している日本語訳ルールブックの前半部分に記されています。


2. ERS (Equipment Rules of Sailing) =装備の規則

そしてERSは競技に使用される装備についてのルールで、

  • 船の全長とは〇〇から☓☓の間の距離のことである

  • セールはこのように計測する

など、船を計測するときに必要になるルールが書いてあります。これはルールブックの後半に記されています。


これら2つのルールは World Sailing によって発行されたもので、 World Sailing に加盟するクラス全てのクラスルールのもとになるルールです。

いずれのルールも4年に一度 World Sailing によって改定され発行されます。夏季オリンピック翌年の1月1日から次のオリンピックの年の12月31日のサイクルでルール改正が行われるということですね。




2. クラスルール

RRSやERSの下にクラスルールがあります。


↑このスナイプクラスルールを読んでも分かる通りクラスルールはRRSやERSに則って作られています。


↓クラスルールには単純に『ブームアウターポイントの距離は最大2559mm』とだけ書かれています。何も知らない人からすると「どこをどう測るの??」となってしまいますが、「太字体」はERSの定義が適応となっているので、


↓ERSの『F.3.3(a)』の項目を見て『マストに90度でブームを取り付けたときのマスト後端からアウターポイントの距離』だということがわかります。


他にもクラスルールにはそのクラス特有のルールが記されています。

例えば、

420級: 常に曳航用ロープの端をマストに結びつけていなければならない

470級: ラダーが上がってきてしまうのを止めるブロックはクリート1つに対して1つまでのみ許される

Snipe: ダガーボード保持システムはパタパタ式もしくはUボルト式のみ許される

などなど。


ちなみに日本でよく目にする420、470、スナイプなどのディンギーは皆クローズドルールです。クローズドルールとはクラスルールの中で「してもよい」と明記されたこと以外は「してはならない」ルールのことです。個人の判断で勝手に艤装の方法を変えてしまうとクラス規則に違反する可能性が大きいので必ずルールは読んだほうが良いです。


逆にオープンルールとはクラスルールで縛られていること以外は何をしてもOKというルールです。私達に馴染みがあるクラスで言えばモスクラスでしょうか。

モスはセールの寸法や艇体の寸法など限られたルールがあるだけで、それ以外の部分ではどんどん改善して速い船を作ってね!というスタンスです。だから急に飛び始めたんですね。




3. ルールはどこに載っているの?


スマートフォンでは ←スクロール→ できます。

英語版

翻訳版

RRS・ERS

World Sailing ウェブサイト

購入

クラスルール

World Sailing ウェブサイト

国内クラス協会 ウェブサイト

その他 テクニカルドキュメント

World Sailing ウェブサイト (スナイプは https://www.snipe.org/class-rules/ )

ナシ(ものによっては国内クラス協会 ウェブサイト)

RRS・ERS・各クラスルール・その他テクニカルドキュメントは全て World Sailing ウェブサイトに掲載されています。(英語版)

ここには常に最新のルールが掲載されるのでここを見るのが間違いないです。

更に翻訳版が矛盾している場合は大体のクラスルールに英語版が優先されるとルールに謳われているのでそういう意味でも最も信頼性が高い情報源になります。

全てのドキュメントを無料でダウンロード出来るので、ルールブックにお金をかけたくない場合は、少しの英語力とGoogle翻訳があれば頑張って理解することはできます。


日本語訳のRRS・ERSはJSAFで書籍版かスマートフォンアプリ版いずれかを購入します。

日本語訳クラスルールは国内クラス協会ウェブサイトで手に入れることが出来る場合もあります。しかし World Sailing に掲載される最新のクラスルールを日本語訳するのにタイムラグが生じるので最新版かどうかはきちんと確認する必要があります。


ところで470や420と比べてスナイプのクラスルールは独特に感じる部分があります。

他のクラスとは違う見た目の計測証明書や、年度計測をしてデコール毎年船に貼ったり、、、他の船ではあまり見ませんね。最近では船やマスト、ブームなどいろいろな場所に銀色の計測証明ステッカーを貼るようになりました。

これは最近までスナイプは国際スナイプ協会(SCIRA)のもとで管理されてきた背景があるからで、もともとのクラスルールの作りそのものが今の World Sailing のものとは全く異なるからです。でも安心してください、数年前に全て World Sailing の規則に則るようにルールブックが改定されています。この改定がされるときにポンドヤード法であらわしていた数値がメートル法に置き換わり、『センターボード』ではなく『ダガーボード』という名称になりました。他にもクラスルールに記載がない様々なルールついても国際スナイプ協会( https://www.snipe.org/class-rules/ ) に全てまとめてあります。

またスナイプのルールで独特なのはクラスルールの変更をリクエストできる点です。

国際スナイプ協会の→( https://www.snipe.org/rules-proposal/ ) このページに記載がある通り毎年ルール変更の提案を受け付けていて、毎年一回ルールのマイナーチェンジが行われます。今までにボツになった提案にはセールのフルバテン化や、ダガーボードのカーボン化などがありました。もしかしたらあなたも噂くらいには聞いたことがあるかもしれません。

こういったスナイプのニュースはスナイプトゥデイ( http://www.snipetoday.org/ ) で全て確認できます。





4. まとめ

  • セーリングのレースに出るためには、『RRS』『ERS』『クラスルール』 以上3つのルールを理解する必要がある。

  • 全てのルールの情報 (英語版) は World Sailing のウェブサイトで入手可能。

  • 日本語版は国内クラス協会から入手可能、ただし日本語版は最新版ではない可能性がある。

  • スナイプはクラスの特性上クラスルールには記載のないルールが存在して、国際スナイプ協会ウェブサイトで確認することが出来る。またスナイプトゥデイに日々新しい情報が載っている。


各ルールの注意点として、当たり前のことですがルールは日本の『年度』のように4月に変わるわけではなく、『1月1日』に変更になっています。国内のレースではルールが新しくなる年の1月から3月31日の間はどちらのルールが適応されているか曖昧なことがあるのでしっかり確認する必要があります。


最後に、

セーリング競技をしているとよく『〇〇さんがこのルールはこういう解釈だと言っていた』だったり『こんなルールがあるらしい』など人伝いの情報に巡り合うことが多く感じます。

ルールはセーリングスポーツを公平、安全に行うためにあるものですし、ときにはルールは武器になります。人伝いの情報も貴重なものではありますが、しっかりとルールブックと照らし合わせて正しい情報であるか確認することはとても重要なことです。セーリングスポーツを取り楽しむために自分が乗っているクラスのルールをもっと知りましょう!


各ルールのまとめページ↓

https://www.perssonmarinejapan.com/rules







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