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スナイプのマストの長さについて

スナイプのマストを販売するときによく聞かれる質問があります。

【セールNo.2○○○○(古い船)に新しいマストを立てられますか?】

答えは

【分かりません】

これはその船を作ったメーカー、モデルなどによってまちまちだからです。

なぜ最近の船は何も考えずに買ったマストをポン付けできて、昔の船はそうではないのでしょうか??


その訳はクラスルールにあります。

2000年12月31日までのルールではマストのトップバンドの高さは船の【シア高さ】基準で決まっていました。ルールブックには【マストのトップバンドはマストダータムポイント(=シアポイント)から6109mm以下でなければならない】と書かれていました。

簡単に言えばマストの全長については特に縛りがなくマストを船に立てたときに皆が同じ高さにセールが上がればOK! ということです。(※マストステップの高さについてルールがあったかどうかはよく知りません)

ただこれではマストが折れたから他の船のマストを使おう、となったらマストの長さが異なって使えない、だったり、メーカーも長いままのマストを在庫していなければならなかったり、不便でした。


2001年1月1日以降は【マストステップの下面からトップバンドまでの距離は6499mm以下】とマストの全長が決定されています。

更に、マストステップの取り付け高さが【シアポイントより390~400mm】と船側の高さも決定されています。

これによって、新しいルールで建造された船どうしであればマストの互換性が生まれました。


このように現行ルールの船であればマストをそのまま立てられますが、古い船だと分からないんですね。


ちなみに今と昔ではマストを船に立てたときの高さは違うのかな?と思い、図におこしてみました。結果はほぼ同じでした。現行ルールのマスト(↓緑で寸法が入っている)のトップバンドから旧ルールの6109mm降りた場所をマストダータムポイント(シアポイント)と仮定すると残りの長さが390mmとなりました。これは現行ルールでシアポイントからマストステップまでの距離(390~400mm)と同じなので現行ルールでも旧ルールでも最大にマストを伸ばした場合の高さは同じということになります。

ということで、旧ルールの船や、いつ建造された船か分からない船はシア高さ(=マストダータムポイント)を測る必要があります。

少しややこしいですが、

マストダータムポイント】は旧ルールの表現で、マストを船に立てたときの【シア高さ】をマストに投影したポイントです。

この【シア高さ】は船の左右の【シアポイント】を結んだ高さのことで、

シアポイント】は船のハル面とデッキ面の交点のことです。


ではここからは【シアポイント】と【シア高さ】の出し方です。


シアポイントはハル面とデッキ面の交点と書きましたが、要は仮想の点ということになります。下の図を見てもらうとわかりやすいと思います。そんなに大きくはズレないので大体の場所に鉛筆などで印を付けてもいいですが、正確に出したい場合は下の写真のようなジグを使います。サイドハルはほぼ真っすぐな面なので、真っ直ぐな辺の長方形をガンネルを避けれるようにくり抜いてあげると簡単にできます。この写真は船を逆さまにした状態ですが、このジグのとんがったところがシアポイントです。

↓のイメージは↑のピンクのラインの位置です。


その左右のシアポイントを結んだ直線がシア高さになります。

このシア高さからマストステップまでの距離が390~400mmと現行のクラスルールで定められています。もしあなたの乗っている船がこの値からずれている場合は、2000年12月31日以前に作られた古い船、あるいは新しいのにルールに合致しない修正する必要がある船ということでしょう。


上で簡単に「結んだ直線がシア高さ」とか言いましたがもちろん現実の世界では結べません。

ここまで説明した通り測ろうと思ったら船をぶった切るほかありません。もしくは数千万円する三次元計測器を使うか、、、なので間接的に測っていきます。

下の図のように真っ直ぐな長い棒があれば簡単に測ることができます。

これでシア高さからのマストステップまでの距離を計算してもとめることができます。


旧ルールの船のマストの

【マストヒールからトップバンドの距離】

=【シア高さからマストステップの距離】+【6109mm】

になるようにすればルールに則ったマストになります。


これをマスターすれば古い船でも現行マストを買って、自分で切って取り付けができますね!


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